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NEWS LETTER

2026.01.13 NEWS LETTER

🔶 【 “グローバルミニマムタックス日本版" 】 ~2026年になり、いよいよ内部体制上も経営実務に組み込む事が迫られてきました!

✥グローバルミニマムタックスは実のところ「税金の話」にとどまることではなく、
グループ範囲、データ管理、ガバナンス、海外事業戦略、
などの社内の各制度のしくみにも波及していきます。
企業側は全体把握と、抜本的な体制構築が求められることになります。

今回から数回に分けてお届けすることにいたします。

◆ 下記の例示は、令和8年1月1日現在の法令・通達等に基づくものですが、
各事例は一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんので、お客様が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この事例と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。

Ⅰ. グローバルミニマムタックスの全体像
・・・その目的は?・・・
グローバルミニマムタックスとは、多国籍企業グループに対して、どの国で事業を行っても最低15%の法人税負担を求める国際的な税制です。
これは、税負担の軽い国・地域を利用した過度な租税回避を防ぐことを目的としています。

・・・その導入背景は?・・・
従来、多国籍企業は以下のような行動が可能でした。
* 税率の低い国に利益を集中させる
* 実体の乏しい子会社に知的財産を移転する
* 国ごとの税制の違いを利用する
しかし、その結果、日本を含む各国では税収が減少したり、国内企業との不公平が拡大し、法人税率引き下げ競争が激化といった問題が顕在化しました。

【ポイント】
そのために「どこで稼いでも、最低限の税金は払うべき」
というのがグローバルミニマムタックスの基本背景なのです。

Ⅱ. 制度の対象となる企業
グローバルミニマムタックスの対象となる企業は限定的tといわれていますが。。
・・・対象企業は?・・・
* 連結売上高 7億5,000万ユーロ以上
* 多国籍企業グループ各社
の枠に入っている親企業。および子会社も範囲対象です。
従って日本企業では、一般的には大企業、グローバル展開している上場企業が主な対象者となりますが、そのグループに属している企業だと対象範囲になり得ます。

【ポイント】
一方、中小企業や国内企業の多くは対象外といわれていても、CFC課税で同様にすくわれて同じように課税されますの注意が必要なんですね。

【最重要ポイント】
ただし、「トランジショナル・セーフハーバー(Transition Safe Harbour)」が設けられている!
最初の3年間限定で導入初期の企業負担を軽減するための暫定的な救済措置が設けられています。

Ⅲ. 基本仕組みをシンプルにまとめると
* 国ごとに実効税率を計算

* 実効税率が 15%未満 の国があれば

* 不足分を「追課税」 する
・・・例えば・・・
A国の実効税率10%で、日本での不足分が5%とすると。。
その5%分を親会社所在地国などが課税するようになります。

【ポイント】
つまり低税率国に置いても、最終的に15%まで課税されます。

Ⅳ. よく聞く具体的な課税ルール
全体像としては次の3つが重要な制度になります。

① IIR(所得包括ルール)
→ 親会社が子会社分を追加課税

② UTPR(軽課税所得ルール)
→ IIRが使えない場合の補完ルール

③ QDMTT(国内ミニマム課税)
→ その国自身(日本)が
不足分を先に課税するというもの

【ポイント】
日本も 2024年からQDMTTは導入済みなんですね。
今年9月には親会社をとおして税務署へ資料の提出が必要になります。
(但しセーフハーバーあり)

Ⅴ. 日本企業への影響
・・・影響が出やすい企業・・・
① 海外に関係会社がある(海外親子会社等)
② アジア・中東など低税率国に拠点がある
③ 税務戦略として優遇税制を活用してきた

・・・主な影響ポイント・・・
① 税額の増加可能性
② 計算・開示の事務負担増
③ グループ全体での税務管理の見直し
④ 海外関連会社との提携や資本関係のみなおし
⑤ 情報データの抽出の増加 など

【ポイント】
税務だけでなく会計・IT・ガバナンスにも影響し、社内体制や海外戦略の見直改革や、バージョンアップに迫られる可能性が出てきています。

Ⅵ. 2024〜2026年の実務スケジュール感
・・・日本企業(親会社が日本)を前提にした場合・・・
企業側はいつ何を判断・準備すべきかをフォーカスします。
※ 制度はOECD合意に基づき、日本では2024年度から段階導入されています。

1)全体像(3年間の位置づけ)
2024年:影響把握・初期対応(準備フェーズ)
2025年:本格計算・初年度対応(実装フェーズ)
2026年:運用定着・最適化(安定フェーズ)
実は2024年の動きが、その後3〜5年の負担を決めていたとも言えます。

2)2024年|影響把握・体制構築フェーズ
主な位置づけ
「制度を理解する年」ではなく
「影響を把握し、準備を終える年」にする

・・・実務の重点タスクは?・・・
① スコーピング・影響度分析
・対象判定(売上高7.5億ユーロ基準)
・国別にETRが15%未満となりうる拠点の洗い出し
・追加税負担のラフ試算(レンジ把握)
② 経営レベルへの共有
・経営層への影響説明
・「一時的 or 恒常的コスト」の整理
・投資・組織再編への論点提示
③ 実務体制の立ち上げ
・税務・経理・IT横断プロジェクト化
・海外子会社向け説明・教育開始
・外部アドバイザー活用を検討

【ポイント】
ここをおさえておかないと翌年2025年以降に詰まる可能性

3)2025年|本格計算・初年度対応フェーズ(最も重い)
・・・主な位置づけ・・・
・実際にGMT計算・申告対応が始まる年
・工数・混乱が最大化しやすい
・・・実務の重点タスク・・・
① GloBE計算の本格実施
・ 国別GloBE所得・Covered Taxes算定
・ 実効税率(ETR)計算
・ 追課税(トップアップ税)有無の確定
② QDMTT対応
・進出先国のQDMTT適格性確認
・課税国(日本or 現地)の整理
・二重課税リスクの検討
③ 申告・監査対応
・GloBE情報申告書対応
・監査法人・税務当局への説明
・数字の妥当性・再現性確保

【ポイント】
Excel対応が限界になる場合はITを駆使する必要になる

4)2026年|運用定着・最適化フェーズ
・・・主な位置づけ・・・
「こなす」から「コントロールする」段階へ
・・・実務の重点タスク・・・
① プロセス改善
・初年度の反省点洗い出し
・データ取得・計算フローの効率化
・IT・システム導入の検討/実装
② 経営戦略への組み込み
・海外拠点の整理・再編検討
・投資判断時のGMT影響織り込み
・M&A時の標準DD項目化
③ ガバナンス・開示対応
・税務ポリシー整理
・ESG・税務透明性への対応
・継続的モニタリング体制構築
など。

= Note (グローバルミニマムタックス(GMT)の影響)=
グローバルミニマムタックスは実は、企業経営の全般にかかわってくる課題なのですね。
その課題は「経営管理の一部」に昇華できるかどうという重要なポイントに影響を与えます。

いわゆるGMTは「税金の話」だけではなく、元数字は会計から始まり、グループ管理・データ・ガバナンスの制度に波及します。
企業様側は、早期の全体把握と内外体制構築が求められ、「経営の前提条件まで変わる制度」になり得ます。

✥ 次回に続きます。

※ 弊社は多国籍企業様の資料作成等国際税務も対応しております。
※「トランジショナル・セーフハーバー(Transition Safe Harbour)」の判定含む。
いつでもご用命くださいませ。

writer: Kiyomi Kindaichi / 金田一喜代美

【正月早朝の東京タワーと初満月 晴天‼ 】
ー2026年1月3日ー
港区浜松町から photo by 筆者

【 箱根駅伝 活気‼ 】
ー2026年1月3日ー
弊社事務所前 鍛冶橋交差点にて photo by 筆者

2026年1月13日 「 初 夢 」
「一富士二鷹三茄子(いちふじ にたか さんなすび)」という “言い伝え” を聞いたことはあるでしょうか。

元日の夜から2日の朝に見る夢(初夢)に富士・鷹・なすびが出ると縁起が良い、というものです。

この縁起言(えんぎごと)は、江戸時代に「お正月は新年の運勢を占い、未来を願う時間」という庶民の感覚から広まりました。

✥ 日本文化と「数字の縁起」✥
日本では “奇数” が好まれ、特に「1」と「3」は縁起の良い数字とされます。
それは、歴史・言葉・文化・宗教が重なっているからです。

「1」は始まり・唯一・割れない数・分かれないので縁起が良いと言われています。
日本の「一」は漢字の成り立ちもシンプルで完全で、「一所懸命」「一心」など、誠実さや覚悟の象徴でもあります。

「3」は「多い」「十分」を表し、最初に“安定する数”。
たとえば、
三段構え・三拍子、三方よし、
三三九度(結婚)、三本締め(祝いの締め)三種の神器(国家の象徴)
三位一体(天地人)などなど。

三本締め、三三九度、三種の神器など、大切な場面ほど「3」が使われてきました。
お正月も三が日が中心ですね。

☛ そして「5」で完成ということになります。
✥ 陰陽思想と数字の流れ ✥
この考え方の背景には、日本に根付いた陰陽思想文化があります。
・奇数は割り切れないで動きがあるので【陽】(縁起が良い)
・偶数は割り切れで、固定され停止されるので【陰】

そのため日本では、
1:陽の発生(始まり・点)
3:陽の安定(三点で面になる)
5:陽の完成
という流れが好まれ、
「1・3・5」はは段階的に「陽」が強まるような数字の感覚をもっていて、きれいな上昇カーブを描く数字として好まれます。
日本では安心できる “黄金ライン” とされてきました。

✥ 五節句(ごせっく)✥
1月1日(元旦)
3月3日(上巳)
5月5日(端午)
7月7日(七夕)
9月9日(重陽)

このようにすべて奇数の日ですが、特に3月3日、5月5日 が強く祝われるのは、「陽が安定・完成する数」だからだそうです。

一方で、「7・9」は確かに奇数で陽ではあるのですが、
7: は節目・揺らぎ、転換、折り返し、完成5の外側
9: は理論上は最上吉数でも、日本では強すぎて扱いにくい数、
という日本での位置づけになっているようです。

✥ みなさまの初夢はいかがでしたか? ✥
さて、みなさまの初夢はいかがでしたでしょうか。
もし「なすび」の夢を見た方がおられたら、ぜひご一報を(笑)
これかなりレアだと思います。

弊社は今年も、
“初めの一歩から、三方よしで、今年もみなさまの五穀豊穣の一年が続きますよう”
祈念し進んで行こうと思います。

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※ 陰陽思想は古代中国で生まれ、6世紀ごろ日本に伝来しました。
その後、神道や日本独自の自然観・美意識(中庸・わびさびなど)と融合し、日本文化として完成した「陰陽道」へと進化しています。
(参考文献)
『日本の俗信』— 井之口 章次・廣田 龍平(講談社)
『陰陽道 術数と信仰の文化』— 山下克明
『陰陽道の神々 決定版』(法蔵館文庫)
『Superstitions Of Old Japan』— A. B. Mitford
『The Chrysanthemum and the Sword』— Ruth Benedict
『Lost Japan』— Alex Kerr

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